住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)2026年以降の制度の変更点や注意点!
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンを利用して住宅を取得・建築した場合に、 一定の要件を満たすことで所得税や住民税から税額控除を受けられる制度です。
令和8年度(2026年度)税制改正大綱において、 本制度を2030年(令和12年)末まで延長する方針が示されています。 今後の住宅取得では「住宅性能」「世帯区分」「立地」が、控除額を大きく左右します。
1.住宅ローン控除の基本的な仕組み
- 控除率:年末ローン残高 × 0.7%
- 控除期間:住宅の区分により 最大13年間
- 控除順:所得税 → 控除しきれない場合は住民税
- 所得要件:合計所得金額 2,000万円以下
※税額控除のため、実際の納税額が少ない場合は、計算上の控除額すべてを受けられない場合があります。
2.2026年以降は「住宅性能」が重要な判断基準
近年の住宅ローン控除は、国の脱炭素政策と連動し、 省エネ性能の高い住宅を優遇する制度設計となっています。
2024年以降に建築確認を受ける新築住宅では、 省エネ基準を満たさない住宅は原則として控除対象外 とされており、この考え方は2026年以降も継続される方向です。
3.新築住宅の性能区分と控除額
① 長期優良住宅・低炭素住宅
- 控除期間:最長13年間
- 借入限度額(制度上の上限):4,500万円
- 年末残高4,500万円の場合:年間 約31.5万円
- 13年間合計:約410万円前後
※4,500万円は制度上の上限です。実際の控除対象額は年末残高や返済状況等により異なります。
② ZEH水準省エネ住宅
- 控除期間:13年間
- 借入限度額(制度上の上限):3,500万円
- 13年間合計:約320万円前後
③ 省エネ基準適合住宅
- 控除期間:13年間
- 借入限度額(制度上の上限):3,000万円
- 13年間合計:約270万円前後
上位区分と比べると、13年間で100万円以上の差が生じるケースがあります。
4.子育て世帯・若者夫婦世帯の優遇措置
子育て世帯(19歳未満の子がいる世帯)や、若者夫婦世帯(夫婦のいずれかが40歳未満)の場合、 借入限度額が引き上げられる措置が設けられています。
- 長期優良住宅・低炭素住宅:上限5,000万円
- 13年間合計:約455万円前後
一般世帯と比べると、13年間で約45万円前後の差が生じる場合があります。
5.省エネ基準未達住宅の扱い(新築・中古)
【新築住宅】
省エネ基準未達の場合、原則として住宅ローン控除の対象外となり、 控除額が0円となる可能性があります。
【既存住宅(中古住宅)】
省エネ基準未達であっても、耐震基準を満たす等の条件により、 住宅ローン控除の対象となる場合があります。
6.床面積と所得要件
- 原則:床面積 50㎡以上
- 緩和措置:40㎡以上50㎡未満 + 合計所得金額1,000万円以下
7.新築住宅と既存住宅(中古)の違い
- 新築住宅:省エネ性能が最重要
- 既存住宅:耐震性能が最重要
同じ住宅ローン控除でも、新築と中古では評価軸が異なります。
8.立地に関する注意点(災害レッドゾーン)
土砂災害特別警戒区域等の災害リスクが高い区域に建設される新築住宅については、 住宅ローン控除の対象外とする方向性が示されています。
9.まとめ|失敗しないためのチェックポイント
- 省エネ性能の証明書が取得できるか
- 性能区分による控除額の差を理解しているか
- 世帯区分による上限引き上げを使えるか
- 床面積・所得・立地条件を満たしているか
住宅ローン控除は「物件選びの段階で結果が決まる制度」です。
※本記事は令和8年度税制改正大綱等を基にした一般的な解説です。 最終的な適用可否・控除額は税務署・税理士等へご確認ください。



